少年時代のもう一つの夢 サンヨー RP7500グルービーM 卸売

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72年に¥16300で発売された3バンドラジオ。16トランジスタ、1IC、1FETの超高感度、3Wの大出力、バス、トレブルに分かれたトーンコントロール、ワイヤレスマイク機能、別売りのアダプターとヘッドホンでステレオ放送が楽しめるステレオキャスト端子と、当時の少年たちの憧れの機能を全て網羅した感じのモデルでした。デザインもソニーとナショナルを足して割った様な感じは否めないものの、嫌味の無いスッキリしたもので、当時の3バンドラジオとしては可也上位に位置付けられそうな感じです。当時既にスカイセンサー5500を手にしていた小生としては親父に欲しいとは言えず、それでも実物はどんな物だろうと憧れていた記憶が有ります。秋田の片田舎では実物を目にする機会は無かったのですが、関東ではそれなりに売れた様で、このモデルの初期型RP-7000を加えると此方で扱うのは5台目でしょうか。骨董市で段ボールの中にあった数台のジャンクラジオから譲って貰った物です。意外にもこの個体は割と状態が良く、簡単な清掃と接点復活剤の塗布で発売当初の状態近くまで持って来れました。トーンコントロールも十分に低音、高音に分かれて効きます。10cmのスピーカーとしては低音も高音もこの時代の物としては極めて冴えた良い音です。サンヨーはこのモデルの後にトランシーバー機能を強化したブルーインパルスなるモデルを出し、其方もとても良い音質で驚きましたが、此方もそれに勝るとも劣らない美音です。作りが良く、デザインも良く、音も良いのにナショナル、ソニー程のヒットとならなかった理由はサンヨーがラジオメーカーとしてビッグネームではなかった為でしょう。こんなに良い製品を作ってヒットしなかったのでは、当時のエンジニアの皆さんはさぞや無念だったろうと思います。唯一、ラジオとしての感度はソニー、ナショナルよりも多くの素子を使っていても多少劣る様に思います。ローカルのFM局を受信しての比較ですが、もしかして回路設計に於いては2社に一日の長があったのかもしれません。但し、これは小生の自宅での簡単な比較で厳密な物では全くありません。メーカーの方々の名誉のためにもこの点付記致します。価格は状態と希少価値を反映していますが手頃かと。昔このモデルが欲しかったマニアの方々にご自分へのクリスマスプレゼントは如何でしょうか?電池、ケース付き。

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